時間「毎日がもう1時間余計にあれば」と思った経験は誰もが一度や二度はあるはず。「あと1時間余計に寝れる」「ゲームが1時間余計に遊べる」「家の掃除ももっときれいに出来たかも」「テスト勉強の準備も」などなど、「もしも」の世界に想いを馳せるのは悪くない。しかし現実は厳しい。誰の身にも1日は24時間しか割り振られない。だが時間の配分を工夫することで、「より重要な事柄」に多くの時間を割き、有効に活用することは不可能ではない。「Dumb Little Man」では【10 Ways to Find More Hours in Your Day】と称し、時間の有効な再配分法・活用法を伝えている。




1.早起きする
例えば通常朝7時半に起きているのなら、30分早い7時に起床してみる。30分で出来ることは限られているが、ちょっとした運動や瞑想、読みかけの本を読み進めるなど、これからの長い一日をスタートするために、寝ぼけ眼から気分転換には十分過ぎるほどの時間となる(睡眠時間が削られて困るのなら、30分早く床に就けばよい(その分前日の時間が30分削られるが、健康になるメリットを考えれば、むしろおつりが来る話))。

また、寝起きの30分は、他の用事なりトラブルに巻き込まれない、集中しやすい時間でもある。いわゆる「朝勉」がしやすいのも、気持ちを惑わせるものが無く、集中しやすいからである。

電車待ち2.通勤・通学時間を有効に使う
通勤や通学にどれほどの時間を使うのか。平日の日数と通勤・通学時間を乗算して、1年間分の時間を算出すると、腰を抜かしてしまうかもしれない。この時間帯は集中力こそ落ちるものの、絶好の読書タイムとなる。乗りがけに新聞を買って読んでも良いが、むしろ継続して書物を読んだりオーディオブックを聴いた方が、蓄積性は期待できる。また、学校や職場が近くなら、自動車やバスではなく、自転車を使ってみるのも吉。運動にもなる。

3.最初に重要な作業に取り掛かる
職場についたら、自分の目の前の作業に優先順位をつけるのに数分を費やす。そして重要なものを最初に手掛ける。簡単なもの、ちょっとした急ぎのものは後回しにする。最低でも一時間は重要案件を手掛けること。重要なものを後回しにして、時間が足りなくて作業をこなせない場合、急ぎの要件が片付かない場合よりも、ダメージは大きい(そして大抵において、「ちょっとした急ぎの作業」はちょっとした時間で済むものである)。

メールチェック4.電子メールのチェックはほどほどに
電子メールはリアルタイムに送付・受信できるため、「送ったメールは即時に相手が読む」と誤解されがち。しかし数分・数十分おきにメールチェックをして、そのたびに作業を中断して返信のメールを書いていたのでは、メインの作業が片付かない。電子メールをチェックするのは、その対応に30分位の余裕を持てる時間になってから。メーラーなどで専用機能があれば、自動受信・自動受け取り確認の返信メールなどをセットしておいてもよい。

5.むやみに筆休みを増やさない
作業のモチベーション維持のために息抜き、気分転換は欠かせないが、それが多すぎてはかえって気が散る。休みは活力回復にはつながるかもしれないが、同時に集中力を削ってしまう。携帯電話を留守番モード・自動対応サービスに切り替えたり、作業場の扉を閉じるのも一つの手。

6.目の前の作業に集中する
例えばパソコンで作業をしている場合でも、(4.にあるような)メールのチェック、ブラウザで諸サイトの確認、ニュースの取得、ソーシャルメディアの更新情報チェックなど、つい気を紛らわしてしまう「誘惑」が山ほど待ち構えている。長時間の集中で気が疲れている時には適度な休みとなるが、それも過ぎれば散漫な気持ちにさせられるだけとなる。背伸びをしたり水を口に含んだりして、体の状態を少々切り替えるのも一つの手。また、作業を細切れにし、小さな達成感を断続的に得るのも良い。

7.定時に帰る
若年層は特に、同僚・先輩より先に席を立つことに罪深さを覚えるかもしれない。しかし自分の作業には区切りがつき、単にしがらみのためだけに残っているのなら、これほど無意味な時間の浪費は無い。

8.雑用を委任する
何もかもを自分一人でやり通す必要はない(一人暮らしで、自分自身しか家事をする人がいないのならともかく)。配偶者、同居人、子供、自分がしていた作業を代わりにやってもらう候補は結構いるはず。そして彼ら・彼女らに任せることで浮いた時間は、わずか30分だとしても、自分にとっては貴重な30分となる。

料理9.自宅で夕食を取る
コミュニケーションを取るために外食をするのは決して悪い事では無い。調理をする手間も省ける。しかし店に足を運び注文をし、料理が運ばれて来て食し、店を出てから自宅につくまで、どれだけの時間がかかるのか。自宅の調理時間と実食時間を足して、比較してみると良い。料理時間が確保しにくい場合、週末にでもまとめて料理を作り、冷凍しておくのも一つの手だ。

10.テレビ視聴時間を制限する
最近は「ながら視聴」が色々な面で問題視されているが、その「ながら視聴」で同時に行われることの大半は、娯楽的なもの。仕事や勉強をしながらテレビを観る状況は想定しにくい。

何となく、スイッチをつけたら放送されていたから観る、のではなく、毎週・毎日決まった番組だけを観るスタイルはどうだろうか。あるいはテレビ無しの夕食以降のひと時も良いかもしれない。その時に、読書をしたり家周りの溜まっていた作業をこなすことで(従来他の時間帯に充てていた作業を、テレビ視聴時間代わりに費やしたことから)、時間の調整をより容易くできるはずだ。

「ドラえもん」の秘密道具のように、時間を貯金することはできない。そのため疑似的な「貯金」として、将来行うべき作業を先行してこなし、その時以降のスケジュールを楽にするという考えが必要。夏休みの宿題を先行して7月中に終えれば、8月は比較的楽に過ごせる、まさにこの感覚である。

また、効率が落ちない、可能な物事に限定されるが、マルチタスクを心掛けるのも一つの手。電子レンジで料理が完成するまでの間、じっと中身を見届けるのではなく、他の料理を手掛けるような雰囲気である。

ちょっとしたすきま時間の活用と、先行作業。この考えを上手く使いこなせば、時間は少しずつ余裕を見せてくるに違いない。


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