デジカメプロ用の数千万画素・山ほどの機能を持ち合わせたものは別だが、今や数百万、一千万超えの画素を持ち、それなりに多彩な機能を装備したデジタルカメラですら、個人が容易に入手できる時代となった。さらに携帯電話にはほぼ標準で百万単位の高画素を持つデジカメも内蔵され、「デジタルカメラでの撮影」はメモを取るアクションと同列視されるほど。【RETREVO】ではこのような「新たなるデジカメ時代」に向け、知っておけばデジカメでの写真がより良いものとなるであろう、7つのアドバイスを施している。




自然体1.自然体を撮ろう
被写体の自然な姿をスナップショットの形で撮影する。妙にかしこまってポーズをとらせるよりは、はるかに活き活きとした、人々の感情が満ちあふれるような写真が撮れる。

2.ひたすら撮りまくる
デジカメに大容量のメモリカードを装着すれば、何百枚もの写真を撮り込むことができる。そして要らない、ピンボケの写真は編集画面で削除してしまえば良い。紙焼きのフィルムカメラのように「失敗したらフィルムが無駄になるし」という気苦労は無用。

グリッド3.撮りたいものを中央に置かない
「これを写したいから」とばかりに被写体を写真のど真ん中に据えがちだが、オークション出品用やカタログ的な紹介用の写真ならともかく、通常の写真ではあまりお勧めできない。最近は個人向けデジカメでもグリッド(格子)機能(縦横2本ずつ、表示画面を9分割する線が表示される)が用意されているので、それを使う。格子の縦横線の接点付近に被写体を重ねるのが良い。

4.フラッシュを常用しない
少々暗い場面では「もしかして写りが悪いかも」と心配し、ついフラッシュを使いがち。しかしフラッシュは被写体の印象を平坦にし、色合いを落とす傾向がある。暗い場所ではあえてフラッシュを使わず、ISO感度を上げて撮るというやり方もある。多少ざらつきが目立つが、ウェブ上で通常サイズで掲載する分にはさほど気にならない範囲(注:このあたりの話は【デジカメプラス:ISO感度と写りの関係を理解する】が詳しい)。

5.被写界深度を浅くする
写真のピントがあっている距離範囲のことを「被写界深度」と呼ぶ。写真に収まっている情景はカメラからの距離もさまざまだが、被写界深度を深くしておくと、近くのものも遠くのものもピントが合っているように見える。一方写真の被写体にのみピントがあっているような、写真は被写界深度が浅いと表現される。要は「写したい対象にピントを合わせ、周囲の言葉通り『背景』な部分はピントが合っていない」ような写真の方がよりよく見える・そのような写真を撮るため、被写界深度を浅くしようという話。

ジャンプの瞬間6.連続撮影モードを使う
一瞬で終了してしまう様な物事、例えば走り幅跳びのジャンプする瞬間、野球の試合での主力選手のフルカウントでの打席などでは、一秒当たり何コマも撮れる連続撮影モードを使う。レイアウト的に最適な瞬間をとらえる可能性が増すだけでなく、場合によっては連続して使うことで「動き」を見せることもできる。

7.視線を変える
色々なデジカメの機能やテクニック云々を考えなくても、すぐに実践できるのがこれ。被写体を一方向だけでは無く、さまざまな視点から眺め、そして撮影する。上から、下から、横から、斜めから、椅子に載ってその上から、ガラステーブルに被写体を載せて真下から、階段の一番下においてその上から。やり方はいくらでも思い浮かぶはず。

ぱしゃり少し前に「猫を透明のガラステーブル上に配し、その下からの様子を撮影した写真」がインターネットのコミュニティ界隈で流行った時期があった。これもまた「7.視線を変える」の一つで、「普段は考えないような視線での写真」が新たな驚きと新鮮味を提供する、良いサンプルといえる。

幸いな事にデジタルカメラの撮影方法については、本文中の【デジカメプラス】をはじめ、実に多種多様で分かりやすい解説サイトやブログが山のように存在する。携帯電話のデジカメ機能にしても、今回のような「ちょっと知っておくだけで、思わぬ質の向上が望める情報」を知っておけば、これまで以上に楽しいケータイカメラ生活が送れるようになるに違いない。


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