疲れていても仕事をしなきゃならない時イメージ毎日の生活の中で、気分が良くない、疲れているにも関わらず、仕事に立ち向かわねばならない状況に置かれるのはよくある話。前日深夜まで夜更かしして寝不足だったり、プライベートな悩み事を抱えて気持ちが沈んでいたり、あるいは単にバイオリズムの上で何となく気持ちが乗らなかったりなど、理由は実に多種多様。しかし「ちょっと気分がブルーだから仕事休んでベッドにこもっています」が通用する程、世の中は甘くない。そのような気分の中で仕事をする際、どうしてもケアレスミスをしてしまったりするものだが、それを出来るだけ避ける方法について【Dumb Little Man TIPS FOR LIFE】では6つの手法を紹介している。




1.やらねばならないことをはっきりと認識する
「疲れている時」に限った話ではないが、今自分が仕上げねばならないことを明確にする。依頼されている調査資料の完成? 市場リサーチの分析? 山積みになっている書類の分類とファイリング? ゴールをしっかり見定めた上で作業を行えば、多少気が散るような気分の中でも、目標を果たすための前進はできるはず。

封印イメージ2.気が散ることを封印する
自分が利用しているソーシャルネットワーク(日本ならmixiやツイッターだろうか)、メール送受信ソフトへのアクセスを止める。「気分転換に」「ちょっと気になるから」とばかりに利用することが多いこれらのサービスは、同時に気が散る元にもなる。ただでさえ疲れが出て、モチベーションが低めになっている時にこれらに触れようものなら、あっという間に集中力は散漫してしまい、仕事は何も手につかなくなる。

3.水を飲む
体内の水分が減ってくると集中力も散漫になる。一方でそのような時に役立つとされるカフェイン系の飲み物を口にすると、短時間は効果があるが、効力が切れた後は余計に気が散るようになる。水が新陳代謝を活性化する話は以前【やる気を回復させる4つのポイント】でも触れた通り。

4.身体を動かす
眠たさを感じている場面を思い返して欲しい。大抵において「温かい場所」「じっとしている時」という条件が当てはまるはず(こたつでぼんやりしているシーンなど、まさにシンクロ率120%)。「寒さに震えていればOK」……とばかりに窓を全開にして寒気を部屋に充満させると風邪をひくか、その前に上司から怒られるので、散歩に出かけるなり少々身体を動かすなりして、血のめぐりを良くしてみる。これも【やる気を回復させる4つのポイント】の「3.自然な「刺激」で身体に活」とほぼ意味を同じくするもの。

洗顔イメージ5.シャワーを浴びる
会社で就業時間中に浴びるのは不可能に近いが、もし可能な場面でならシャワーを浴びることをお勧めする。ぱっと眼が覚めるに違いない。それが無理でも、冷たい水で顔を洗えば、それなりに近い効果を得ることができる。

6.日頃行っているルーチンワークをこなしてみる
「どうもまだ疲れているな」「やる気が出ないな」と実感しているのなら、日頃定期的に行っている作業を前倒しでやってみる。例えば電子メールに返事を出したり、昨日のデータの一覧を計算ソフトに入力したり、昨日送られてきた書類をファイル化するなどのような「単純系」「毎日こなしていて、身体がある程度慣れ親しんでいる作業」に時間を費やしてみる。何をすべきかが分かっている・やることがパターン化しているので比較的容易に作業が進み、身体が仕事に「慣れ」て来て、モチベーションが上がるのが体感できる。いわば自動車のならし運転のようなものだ。

疲れが貯まっていることで仕事へのやる気を失う、放り出してしまいたくなる「臨界点」へのハードルが低くなっていることは避けようがない。堤防すれすれまで水位が上がっているようなものだ。そのような状態からいかにして「洪水」を防ぎ、作業をこなしていくかは、実は「いつもやっている『やる気回復法』の先鋭化したもの」に過ぎないことが分かる。

個人的には最後の「6.日頃行っているルーチンワークをこなしてみる」を是非一度試して欲しい手法としてお勧めしたい。身体が、頭が覚えている単純作業(に近いこと)を先に手掛けて終えることで、達成感を味わえてモチベーションも上がるし、頭の回転も仕事に「慣れて」くるものだ。もちろん最初から高い集中力を維持できているのなら、そんな小細工をするまでもない。むしろ頭の回転が速い(はずの)朝方に重要度の高い仕事をこなした方がよいものができるだろう。

もちろん、そもそも論として【時間を上手に管理するための10の秘伝】でも触れているように、十分な睡眠時間を取れば「疲れた状態で仕事に立ち向かわねばならない」事態も減らせるのだけれども。


■関連記事:
【途中で放り出した「計画」を再スタートさせるための4つの秘けつ】