爪の手入れイメージ指先はその人の清潔感を示す一つの指標であるとも言われている。普段何気なく他人に見られる身体の部位であるのと同時に、身体の手入れの差がよく出る場所でもあるからだ。特に女性はマニキュアなどを用いて自分を彩る対象とする場合が多いだろうし、男性でも爪の先にゴミが溜まっていたり中途半端に伸びていると、あまり見た目として良いものではない。だがその一方、爪は人の手入れによる見た目の変化以外でも、身体全体の状態を示すシグナルをいくつも発している。【HowStuffWorks】ではその爪のシグナルについて、代表的な5項目を取り上げ、教えてくれている。




1.栄養不足
食生活のバランスが悪いと、髪の毛や肌だけではなく、爪にもその影響が表れる。逆にいえば、爪に変化が生じた場合、何らかの成分において栄養不足に陥っている可能性がある。例えば爪床が薄く、白っぽく変化した場合、貧血症の可能性があるとのことだ。

2.不安やストレスの蓄積
「爪をかむ」行為は行儀が悪いとしてたしなめられるものだが、元記事によるとアメリカの10代のおよそ半数、18-22歳では1/4弱が爪をかむクセを持っているという。ただし30代に入るとほとんどの人がそのクセは治るのだそうな。そして「爪をかむ」行為は不安やストレスの代償行為としても知られており、その行為を繰り返している場合、その人は単に「クセによるもの」以上に、何らかのストレスを抱え込んでいる可能性が高い。

爪を噛むイメージ3.怪我
不注意で足を柱にぶつけてしまったり重い荷物を落としたり、ドアに手を挟んだりすると、爪の内部にいわゆる「内出血」をしてしまうことがある。爪そのものの軽いダメージなら爪そのものが伸びて損傷した部分が入れ替わることで事無きを得るが、内部の出血や色の変化が残るようなら、お医者さんに見てもらった方が良いだろう。また、「爪の損傷」という点では「爪をかむ」行為も同じ。できるだけ止めるようにした方が良い。

4.感染
爪周辺の皮膚に痛みを感じたり、赤みが増していたり、かゆみを覚える場合、爪に関する感染症を発している可能性がある。また、爪そのものがもろくなったり色に変化がある場合も同様。原因としてはバクテリアやウイルス、菌などが原因だが、それらの感染元としては「不衛生なつけ爪」「清潔にされていないマニキュアの道具」「管理がしっかりしていないネイルサロン」などが挙げられるとのこと。

5.診断不可能な病気
爪の変化が即時何らかの明確な病気のシグナルとなる、というばかりではなく、「-の可能性がある」というリスクの高まりを示す場合もある。信号機でいえば他の項目が赤信号なのに対し、これは黄信号という具合だ。例えば白に変化した場合は肝臓のトラブル、白とピンクの半々ならば腎臓、赤なら心臓、黄色なら肺という具合である。また、爪板の凹みは乾癬患者の前兆傾向の可能性を示している。

日頃酷使している爪も、よく見直すと自分の身体の調子を表す大切な部位であることが改めて分かるはず。そして多少の体質上の違いはあれど、「爪が身体の変調を示す重要な試験紙」であることは日本人でも変わらない。当然日本国内でも様々な専門家が「爪を見て判断できる健康診断」の類を紹介している。

今回の「HowStuffWorks」の記事で爪に興味を持った人は、例えば【All Aboutの「見逃さないで!爪が教えてくれる病気の信号」】なども参考にしながら、自分の爪をじっくりと見なおしてみてはいかがだろうか。きっと何か「語りかけて」くるに違いない。